2012年9月17日月曜日

9月17日(月;敬老の日):昆虫学会最終日は最後にトラブルが?

♨【朝シャワー】先輩のお宅で、朝もシャワーを使わせていただきました。今日は学会最終日です。午前中はシンポ、午後は一般公演、夕方小集会。社会性昆虫の集会も兼ねてます。

お土産のはずのロールケーキも朝食で一つ食べました。
朝食をいただき(庭で育てた白ゴーヤほか)、昨日のブログを更新後、お仲人のY先輩に車で新百合ヶ丘駅まで送っていただきました。昨日の懇親会で残り物ですがロールケーキ、2パック詰めさせていただいてお土産になったのでよかったです(?)。

♠【午前中は公募シンポ】せっかく駅まで送っていただいたのに、新百合から誤って多摩センター方面に向かう路線に乗ってしまい、引き返して厚木方面に乗りなおしたので30分のタイムロス!C会場、「シカが昆虫や環境に及ぼす影響」、二人目の演者のKさんに何とか間に合いました。Kさん、2年前の昆虫学会at鶴岡では、前の日飲みすぎて口頭発表に間に合わず、でも夕方の小集会後の飲み会には参加し、2次会行かないの?とN君たちを誘っていたつわものです。今日はシンポの演者の一人のせいか、ちゃんと前の日の懇親会、セーブしたみたいです。

①聞けず②から:「紀伊半島大台ケ原のシカと昆虫(Kさん)」かつては昆虫採集の絶好の場所だったところが、食害で退行遷移を起こし、昆虫の個体数、多様性が下がってしまったお話し。トウヒ・コケ原生林がトウヒ枯れてコケはミヤコザサに、、、シカの防護柵は効果があるらしく、特にオオクロナガオサムシはおかげで顕著に増えたそうです。自然再生事業、根気のいる作業ですね、、、

③シカの摂食忌避植物の植食性昆虫のはなしはホストレースの進化の話しでいま起きている進化ですね。テントウとハムシ。

④奈良公園のシカ食害によって植物も昆虫も進化的反応を起こしているお話し、たいへん興味深かったです。食害でイラクサの棘が増えるそう。アカタテハは個体群ごとイラクサの利用に関して適応がみられ、生まれた場所の葉っぱが一番いいみたい。進化的反応って結構素早いですかね?

⑤シカがもたらす複雑な間接効果は東大のMさん。お酒が入るといろんな逸話がある方ですが、研究は(も)素晴らしいですね。食害によるパッチ化が非線形に効いてくるというお話。3タイプの間接効果お話しいただきました。特に3つ目のジャコウアゲハとウマノスズクサのお話が興味深かったです。食害に対する反応で新しい葉っぱは栄養価高くなり、幼虫の成長良くなり、夏も休眠しなくなるとのこと。世代数が増え、一時的には個体数増えるそうですが、長期的には餌が減っていくので個体数も減っていくとのこと。今調子がいいのは危機の兆候、とのこと。うーん、いまリュウマチの調子が良くても気を付けないと危ない、ということかもしれません。

最後に総合討論でした。食害は自然の実験になっていていろんな研究ができるので面白い?という話にならないよう、基礎研究を応用に生かしましょう!ということでしょうか?

♣【午後の部】山形のHさん、つくばにうつったNくんと駅前の日高屋で昼食。時間ギリで午後の発表に間に合いました。

①東南アジアのマガリアリ属の社会構造、香川のIさんお久しぶりでした。B’zの稲葉さんにルックスがにてます。いつもながらナチュラルヒストリーに根差した興味深いお仕事。よくこれだけデータ取れますね?多様な社会構造、いろんな種で。

②播磨灘M先生、アリ研でも発表していた雌性産生単為生殖のお話し。セダカウロコアリとカドフシアリ。まだまだいろんな種で見つかりそう?

③トゲズネハリアリの巣仲間認識のおはなし。新潟のKさんところのYさんのお話し。集団中にいれると攻撃性より明確に。

④上記のアリの巣内血縁構造のおはなし。同じグループの研究です。マイクロサテライトで解析したところ、女王の更新が示唆されたとのこと。

⑤ここで会場を移動し、兵庫のHさんの発表へ。アリの垂直分布と擬態しているアリグモ。ちゃんと対応がみられ、アリの多様性がアリグモの多様性の鋳型になっているとのこと。さすが関西人、笑いを取ることを怠りません。

⑥ヤンバルの外来アリが甘露出す虫の個体数増加に寄与しているお話し。琉大のTさんのところの卒業生でしょうか?鳥取の博物館のTさん。アシジロヒラフシアリ、ミナミオオズアリといった外来アリは積極的に守るので甘露虫増えるとのこと。

⑦会場もどってSさんのチャイロスズメバチ(社会寄生種)の話し。モンスズメだけでなくキイロスズメも宿主として利用できるようになり、分布拡大していそうです。

⑧ミツバチに協力は共同はあるのか?兵庫のO先生。じつは個別に勝手にやっているだけで、結果的に協力しているようにみえるだけ、というお話。膨大なデータからは、確かにそうかもしれません、セイヨウミツバチは。

⑨会場変え、つくばにいったNくんのバッタの話し。面白かったです。1度の差を感知して孵化するそう。

⑩以降。また会場戻ってミツバチ、マルハナバチの発表が続きました。玉川大のミツバチ研究、質量ともにすごいですね。歴史を感じます。ミツバチは家畜だから農学部内に研究所設立可能なんでしょう。アリ類研究所、国内では小田原のK蟻蜘蛛研究所のみでしょうか?最近できました。私も退官したら田舎にアリ類研究所建てましょうかね?民宿もかね?

この後小集会あったのですが、播磨灘M先生が飲みに行こうということで、駅前の白木屋に。他には兵庫のHさん、それと首都大のシグさん。後から磐田のOさん、分類の大家Tさん、山形のHさん。

お通しの?サラダ
楽しく飲んで9時ごろ店を出たのですが、シグさんと私はトイレに寄ったあと電車が来なくなり。人身事故があったそう。しかたなく、おなじく白木屋で飲んでいた他グループの先生方とタクシーに乗り合わせて町田まで行きました。私はそのまま相模大野のT先輩のお宅へ。奥さん、怖い顔してました、、、すいません。また泊めていただきました。

ところで、H先生、お酒飲まないので運転してもらって一緒に帰ろうと名案が浮かんだのですが、免許証を車に置いてきたそうで、あえなく案はつぶれました。H先生たちは人身事故前に帰れたのか?

T先輩と奥様にはお世話になりっぱなしで、旅先からお土産送らないと(帰りによるとまたご迷惑かけるかもしれないので宅急便ですかね?)。<了>

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